七月二十二日

「移」
 (前)




気がつけば
自分は移住者
会いに行っていた

そんなテーマが
ピッタリな今回の旅




初日
南伊豆を目指して
車を走らせる

途中から
わさびと書かれた旗や看板が
目の前に数多く現れた

その主張から段々と
気になって
わさび丼が食べられるお店を
目指した

閉店時間を少し過ぎて到着したが
ギリギリ滑り込みセーフで
用意して頂けた




生のわさび自体
初めて見たけれど

それを丼にして食べる
という

普段の生活では考えられない
経験をすることが
できた


チューブのわさびに
慣れてしまった私たちは

まず
あの味を
イメージする

しかし
そのイメージは
直様塗り替えられることに


えっ

わさびが…
甘い

もちろん辛味はある
けれども
甘みと共に香りで感じられる


これがわさびか…
ってね




かどや
というお店の主人は
周りの農家とは異なる

本当に
わさびのことが
好きなんだな

みんなに
本来のわさびを
知ってもらいたいんだな

って言葉から感じられる


何でもそうだと
最近つくづく思うこと

手間を惜しまず
時間を掛けたものには
一言では表せない
深みがある


百姓になりたい
ということを話したら
心から応援してくださった

数少ない
仲間

巡り会いに
感謝




車を走らせること
およそ五時間

ようやく
一日目の目的地に
辿り着いた


南伊豆って
想像よりもずっと遠い…!!




此処を拠点に

自分たちのペースで
自給自足の生活を
していこうと

先日お引越しをしてきた
若いご夫婦を
訪ねてきた




ご近所回りも
家の中の片付けも
まだ済んでない中での
訪問

自分たちのことで
やっとになっているわけでもなく
(良い意味で)マイペースに
暮らしている

そんな生活の一部に
自分たちを受け入れてくださった
寛大な心に感謝




家のお手伝いも
ほぼ出来ず
滞在時間も短かったため

南伊豆を存分に楽しめた!
とは言えないけれど

また行きたい場所
となったし

次は
ゆっくりしていこう

といった気づきは
今回の旅での
収穫




田舎には
都会的なものが少ない

その代わりに
都会には無いものが
沢山ある

魅力的だ!


よっしー&まきんぐ
お世話になりました!!




ここまでで
一日目

濃いなぁ…!!


さて
二日目は

仲間を二人乗せての
長い車旅

南伊豆から京都


途中ふらふらと
車旅ならではの寄り道を
しながら向かう




海沿いの道からの
眺めは
綺麗で思わず立ち止まる

鉄道に
気分を踊らせる仲間の
おかげで

普段は
気分が上がらないものにも
ワクワクする




京都に到着したのは

朝に出発したのに…


夜の京都は
熱かった

この時期
京都で祇園祭が行われていて
いつもより賑わう

気温も高くて暑いけれど
祭りに参加する人が
何より熱い

ちょうどそのタイミングに
京都って

ナイスタイミングだった




祇園祭は初めてで

それぞれの地域の山車と
祭りの大きさに
驚いた


祭りを楽しめたのも
一緒に回ってくれた友人の
おかげだ

感謝



その日は
京都大学の吉田寮という
歴史ある建物に
宿泊


何とも
面白い要素が
ふんだんに詰まった建物

住んでいる人たちが
面白いと
建物はここまで面白くなるのかと

ここには
底知れない不思議さ
を感じる



三日目

朝ごはんに
出町ふたばの豆餅

糺ノ森を
散策した後
目指した場所はラーメン屋




京都の
ラーメン文化
に触れる


初めてなことが
多い今回の旅

京都には
ラーメン激戦区がある

一条寺

という場所には
ラーメン屋ばかりが立ち並ぶ
そんな印象


目指したお店に着いたところ

お店の開店時間前から
早速
人が並んでいる


整理券を配布していて

その時間に書かれていた
待ち時間は
1時間半とか2時間

思わず笑ってしまった…!!


近くの本屋さんが
とても魅力的で

その場所を知れたので
ラッキー
だったのかな


なかなか
普段寄るようなお店には
置いていない

発酵関係の本があったことに
ワクワクしてしまった




そして
ようやくして
食すことができたラーメン

とってもコッテリ


天下一品の味を
イメージすると一番近いのかな

にしても
なかなか重たい
一杯でした




ラーメンの後には
京都の美味しい珈琲屋さんへ

焙煎のみで
カフェの営業は
しておらずでしたが

珈琲の
芳醇な香りが
立ち込める店内に

すっかり
染められてしまった


後日飲んでみた
深煎りのグアテマラは

想像していた風味とは異なり
良い意味で
思い切り裏切られちゃった


熱い珈琲なのに
スーッと駆け抜ける酸味

祖父母の箪笥の香り
程よいチョコレート感のあるコク
全体的に甘みがあった

ドライトマトやチョコレートの
組み合わせが
何ともバッチリでしたね




京都で
みんなと別れ
僕は単独で更に西へ


目指した先は神戸

といえば
神戸異人館のスターバックス
かと思い

寄ってみた




素敵!

シンプルにそんな感想が
頭に浮かんだ


中も中で
味のある内装

近所にこんな所があったら
いつも来てしまうなぁ

雰囲気にやられました




神戸で
誰かに会えるかなんて

当初は
考えてもいなかった

それなのに
思いも寄らない方向に
事が運ばれた




船旅仲間が
偶然にも
神戸に帰ってくるタイミングだった

一人で
夜を過ごす予定だったけれど

こうやって
誰かと会えることが
とても嬉しい




それから
後輩が
お家に泊まらせてくれて

宿も
車中泊ではなくなった


恵まれていることに
ただただ
感謝


自分が
受けた恩は
他の誰かに捧げることで

恩が循環する

人付き合いは
そうある世界を見ていきたい

自分が
見たいと思った世界に
自分自身がなる



さて

旅は
まだまだ続くわけですが

今回ブログは
前編と後編とに
分けさせて頂きます


次回

旅の後編も
宜しければお楽しみに

神戸から先

四国→鳥取→滋賀→京都

といった
流れになるかと
思います


ではまた
お会いしましょう!